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ルドン 「ヴィーナスの誕生」

2007年3月5日(月)12:00[ ]

narodziny_wenus_130.jpgOdilon Redon (French, 1840-1916)
オディロン・ルドン
象徴主義

「The Birth of Venus」
La naissance de Venus(c. 1912)

ヴィーナスの誕生 MOMA美術館

印象派の画家たちと、同じ世代のルドンは、フランスで活躍したんだけどね。なかなか認められないっていう一人じゃない?

おなじく象徴主義のギュスターヴ・モロー(Gustave Moreau, 1826-1898)のほうが先だけど、同じ時代に作品を描いている。

ルドンもモローもそうだけど、聖書や神話を題材にしているよね。

なんか、一歩間違えれば「野暮」な作品っていうのが二人の共通点だよ。ルドンのこのヴィーナスの誕生は、結構イカシタ作品だけど、ルドンの他のヴィーナスときたら、スポーツ選手の肉体かと思えてしまう。

モローも、美しいじゃんという作品もあるけれど、サロメエボーシュなんかの特徴ある作品も多いし。

二人の共通する題材は、このヴィーナスの誕生のほかに、ガラテアやオルフェウス、レダと白鳥(たしか・・・)なんぞもある。

20070128_261630_01.JPGこれが、モローのヴィーナスの誕生なんだ。

ギュスターヴ・モロー
「アフロディテ」1870年の作品

↑全体像はリンクからみて。

二人とも左あるいあは右で神を押さえてるけど、もう一方の手は、乳房を隠してないよね。このスタイルについては、下記リンク先を参照して。

美の聖域 ボーデ博物館
右の手で髪を押え、もう一方の手でそのうるわしき果実を覆って


この「ヴィーナスの誕生」は、画壇の巨匠たちが作品化しているんだけど、サンドロ・ボッティチェッリが有名。

モローは、サンドロ・ボッティチェッリのヴィーナスの誕生をそのまんま模写してる。

venus_03.jpg


左3作品は、サンドロ・ボッティチェッリのヴィーナスとヴィーナスの誕生で、右がギュスターヴ・モロー のボッティチェッリの模写。

模写
サンドロ・ボッティチェリ & ギュスターヴ・モロー

左3作品
ボッティチェリ 至福の花々 (サンドロ・ボッティチェッリ)

このボッティチェッリも、同じ画家?というようなヴィーナスの作品もあるんだよね。サンドロ・ボッティチェリ & ギュスターヴ・モローの記事から、「ヴィーナスと三人の小さきもの」をみるとよくわかる。

venus_02_11.jpg


これが、そのほかのルドンの描いたヴィーナス。最初に紹介した「ヴィーナスの誕生」とは違うでしょ。

右上の作品は、「ヴィーナスの誕生」(1912年)で、パリ市立プティ・パレ美術館所蔵。その隣も「ヴィーナスの誕生」という作品。年代と所蔵先不明。今度調べておきます。

そして下段も、「ヴィーナスの誕生(タイトル曖昧)」(1900年)の作品で、「ヴィーナス」だったか「ヴィーナスの誕生」だったか、忘れてしまいましたが、まぎれもなくルドンのヴィーナス。アルゼンチンの国立美術館友の会の所蔵だったと思う。

venus_04.jpg


こちらもルドンの「ヴィーナスの誕生」です。モローと同様に、同じタイトルで何枚も描いている。まだまだありそう。知っているのはこれくらい。

いわゆる黒の時代から、一つ目、泉、花、貝殻、箱といった、ルドンのアイテムは、ヴィーナス誕生は格好の題材。鮑のような貝殻もあるけど(笑)、貝と泉を連想させる海、そして花という、自然界の神秘と生命を注いだのではな〜い?

それにしても、作品としてはどう?

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コメント
> 「ヴィーナスの誕生」

目にした途端、ヤバイっと思ってしまった。

建前としては、シャコ貝から誕生してるんですかね。

でも・・・、なんかヤバイ物を堂々と描いているように思うな。

それはそれとして、この人の色彩感覚はちょっと信じられないです。
なにが信じられないか?
信じられないほどキレイなんです。

もっとも、信じ難いほどのモノがなければ、美術になど魅了される筈もないですけどね。

アンビリーバボーーー!!!と思わせてくれるから、美に取り憑かれてるんですよね。

ルドン。まさにアンビリーバボーーーー!!!
Posted by とーし  削除  at 2007/03/08(木) 09:30
>目にした途端、ヤバイっと思ってしまった。

とーしさん、爆笑だよ。

でも、他のヴィーナスの誕生をみて、この貝殻ね、変だよね。

>アンビリーバボーーーー!!!

ルドンは、作品と研究が一緒なんだと思うですよ。どう?

色、かたちとかね、同じ題材で、印象派的、象徴主義的とか表現主義的、写実主義的とか、いろいろ創作してるんじゃないかと。

モローなんかも、サロメっていったら、出現とか、踊るサロメとかあるけど、実際には、何コレっていう抽象画のようなサロメなんか、いっぱいあるんですよね。

この二人って、同じタイトルで、とにかく手をかえ、品をかえ、何枚も仕上げていく。

学者、研究者、そして芸術家というわらじを持っている人たちだと。

それにしても、シャコ貝、あわび、ホッキ貝と、いろんな貝が浮かんでくるヴィーナスの貝殻だね。(笑)
Posted by MAKI  削除  at 2007/03/09(金) 20:53
>ルドンは、作品と研究が一緒なんだと思うですよ。どう?

研究というのはどういう事かな?

>色、かたちとかね、同じ題材で、印象派的、象徴主義的とか表現主義的、写実主義的とか、いろいろ創作してるんじゃないかと

特に意識したことなかったなあ。

私のルドンに対する印象は、イズムの影響というのは感じられなくて、あくまでも個人としてあった芸術家というものかな。

どの作品も、ザラッとした質感があるでしょ。それが薄明の下にあるようなルドンの絵の特長で、それによって全てが幻影の中であるかのような独特の印象を見るものに与えると思うんです。色彩も混沌としていて独特でしょ。

まったくの個人がシュルレアリスムに非常に近いものをシュルレアリスムの起こる前にたった一人で創造したと言ってもいいと思うんですよ。プレ・シュールレアリズムとでも呼んだらいいかしら。
Posted by とーし  削除  at 2007/03/11(日) 13:41
とーしさん

ルドンってさ、輪郭のなかに閉じ込められることは嫌なんだよね。その輪郭から表にでるために、いろんなものの描き方(印象派、写実主義など)から、抽象作用に画面を組み立てていたっていうじゃない?

「ヴィーナスの誕生」も、おなじ描きかたじゃないもんね。線とか、厚みとか、色の強さとか。それも抽象、半具象とさまざま。それを「個人としてあった芸術家」という部分も、もちろんあるよね。

>研究というのはどういう事かな?

ルドンは、学者でありながら、芸術家とするアルマン・クラヴォーをすごく偉大に感じて、点検し、手入れをし、分類するという研究職と、読書や文学の研究に感動するんだよね。

絵画だけじゃなくってね。研究って、探求するってことでしょう。ずいぶん植物学の勉強もしたらしいですよ。ただ、植物学だけではないよね。文学なんかもね。

研究って、その文学やらなんやらっていうことでもなく、よくいう「探求」でしょうね。

研究なしには、才能があっても天才にならないもんね。天才ってほかのひとより探究心が旺盛だと思う。

>色彩も混沌としていて独特
そうだね。ルドンは抽象作用って、好んで言っていたようですが、色彩においても、抽象作用を考えているからこそ混沌としていたと思う。ルドンは色のほかに、線と筆致に、とても魂を注いでいたよう。

ルドンが目指したのは、ものの表面の色そのものではなく、光があたったり、影になったりっていう三次元の視覚らしいよ。

そして、絵具も進化した時代だから、なお「色」の表現が豊かだよね。

ルドンの書いた論文や論評が、ずいぶんあるけど、この人こそ、熱心だなって思うよ。三次元の視覚とか、まるで科学者だよね。(笑)
Posted by MAKI  削除  at 2007/03/11(日) 17:31
AaAaアァあぁ漢字




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